講演会”Rūmī’s criticism of Awḥad Al-Dīn Kirmānī’s shāhid-bāzī”
【日時】1月16日(火)16時~18時
【場所】京都大学本部構内総合研究2号館4階 会議室(AA447)
【プログラム】
Dr. Lloyd Ridgeon (University of Glasgow) , “Rūmī’s criticism of Awḥad Al-Dīn Kirmānī’s shāhid-bāzī”.
2024年1月16日に、京都大学吉田キャンパス総合研究2号館4階会議室において、グラスゴー大学のロイド・リッジョン博士による講演会が開催された。講演タイトルはRūmī’s criticism of Awhad al-Din Kirmani’s shāhid-bāzīである。ケルマーニーはシャーヒドバーズィー (shāhid-bāzī)を重視したことで有名なスーフィーであるが、シャーヒドバーズィーはしばしば美少年愛と同一視される。ケルマーニーより半世紀ほど遅れて活躍したスーフィー詩人ルーミーが、シャーヒドバーズィーをどう評価していたかを、リッジョン博士は彼の詩を用いて考察した。この用語には、美少年愛という世俗的な意味のほかに、イスラーム法学における証人、スーフィズムにおける「神の美を観照する人」という意味があり、ルーミーは一般に後者の解釈をとったと考えられるが、前者の可能性も捨てきれないとした。なお、博士は現在ルーミーに関する新しい著作を準備中で、本発表の内容はその一部となる予定とのことであった。