ジャカルタでKU–UIN Joint Seminar “Wisdom of Coexistence in the Islamic Thought: Graduate Seminar on Sufism”を開催しました

【日時】2020年2月17日(月)10:00−17:30

【場所】Theater, Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah, Jakarta

【プログラム】

Keynote Speech 1: TONAGA Yasushi (Kyoto University) “Wisdom of Coexistence according to Sufism”

Keynote Speech 2: Oman FATHURAHMAN (Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah) “Female Indonesian Sufis: Shattariyah Murids in the 18th and 19th Centuries in Java”

SESSION 1 (Chair: FUTATSUYAMA Tatsuro)
TANAHASHI Yukari (Kyoto University) “The Theological Thought of Muḥammad ibn Sulaymān al-Jazūlī”
Arif ZAMHARI (Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah) “Innovation in Indonesia’s Sufi Tradition: Urban Majlis Zikir dan Salawat”
Bambang IRAWAN (Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah) “Tasawuf and Radicalism”

SESSION 2(Chair: Agus RIFA’)
Yoyo HAMBALI (Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah) “Ibn ‘Arabi on Relation of Sshari’a and Haqiqa”
MATSUDA Kazunori (Kyoto University) “Sana’ullah Amritsari and his Urdu Proses”
M. NIDA (Universitas Islam Negeri Syarif Hidayatullah) “Kyai Hasan Maolani; Tarekat and Collonialism”

【共催】
Kenan Rifai Center for Sufi Studies (KR),
Center for Islamic Area Studies (KIAS)
Graduate School of Asian African Area Studies (ASAFAS)
Jakarta Liaison Office of Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University
Graduate School of UIN

東長靖先生がウスキュダル大学にて特別講義を行いました

【Date】October 21st, 2019
【Venue】The University Senate Meeting Hall, Üsküdar University
【Speaker and Titles】
TONAGA Yasushi
“Japanese Studies on Sufism”
“Ethics and Mysticism in the Fanā’ Theory”
“Taking-off Shoes: According to Abdullah Bosnevi”
 なお、講義の様子はウスキュダル大学HPにも掲載されました。
https://uskudar.edu.tr/en/icerik/4516/prof-yasushi-tonaga-lectured-at-uskudar-university
動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=niqkdqZaLrw&feature=youtu.be

KIAS-KR Workshop: Middle Eastern and Islamic Studies in the East and the Westを開催しました

【Day and time】October 28 (Mon), 2019, 17:00-18:00

【Venue】Kyoto University, Main Campus, Research Building No. 2, 4th Floor, Lecture Room (AA401)

【Speakers and Titles】
TONAGA Yasushi (Kyoto University) “Middle Eastern and Islamic Studies in Japan”

Ondrej BERANEK (Czech Academy of Sciences) “Middle Eastern Studies in the Czech Republic”

Language: English

2019年度第3回KRセミナーを開催しました

2019年度第3回KRセミナー”Transmission of Spiritual Knowledge from Arabia to Northwest China: Ma Laichi Abu al-Futuh al-Sini and his Huasi Menhuan Sufi Order”を開催しました。


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Date & time: 25th September, 2019, 15:00 -17:00
Speaker: Dr. Florian Sobieroj (Institut für Orientalistik, Indogermanistik, Ur- und Frühgeschichtlicher Archäologie, Friedrich-Schiller-Universität Jena)
Title: “Transmission of Spiritual Knowledge from Arabia to Northwest China: Ma Laichi Abu al-Futuh al-Sini and his Huasi Menhuan Sufi Order”
Venue: Institute for Research in Humanities, the Main Building (1F Seminar Room), Research Bldg. No. 4, Kyoto University
Language: English
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【講演会報告】
フローリアン・ソビーロイ(Florian Sobieroj)氏に、ドイツのゲッティンゲン自然・人文科学アカデミー主催の、東洋写本カタログ化プロジェクト、KOHD (Union Catalogue of Oriental Manuscripts in German Collections)についてご紹介いただいた後、中国西北部のスーフィー教団、華寺門宦についてご講演いただいた。氏は、まず、華寺門宦の創始者、馬來遅の経歴について話された。とくに彼がメッカで師事した、Muhammad ibn Ahmad ibn ‘Aqilaの道統や学統(ナクシュバンディー、シャーズィリー、カーディリーの道統、ハディース学統、イブン・アラビー学統)を、ドイツ所蔵のアラビア語写本史料などにもとづいて明らかにし、加えて後者が前者に発給したイジャーザ(免許皆伝・布教許可書)について解説された。このイジャーザは、中国の民間所蔵史料であり、氏が偶然に発見したものだという。また、馬來遅がメッカで師事したその他のムスリム学者たちの素性、中国帰国後の馬來遅の足取り、彼とジャフリーヤ教団の創始者、馬明心との関係を、先行研究やジャフリーヤのアラビア語聖者伝(Kitab al-JahriManaqib)によって説明された。最後に、MinsharMada’ihMawludといった、華寺やジャフリーヤで使用されている祈祷書についても、解説を加えられた。総じて、氏のご講演は、従来史料的な限界から停滞していた、中国イスラームとヒジャーズのウラマー・ネットワークとの関係に関する研究を一歩前進させる、大変貴重なものであった。

(文責:中西 竜也 京都大学人文科学研究所)

 

セネガルで現地調査を行いました

下記の日程でセネガルにて現地調査を行いました。

【日程】2019年8月30日~9月8日

【メンバー】
東長靖(京都大学)
小牧幸代(高崎経済大学)
安田慎(高崎経済大学)
二ツ山達朗(平安女学院大学)

【主催】
科学研究費補助金・基盤研究(A)「イスラーム神秘主義の構造的理解-スーフィズム・タリーカ・聖者信仰複合現象の解明」

 

    Grande Mosque at Kaolack     Mausoleum of Ibrahim Niyasse
 Dakar Central Mosque where
preaching was held in Arabic
       Saints drawn on the walls

2019年度第2回KRセミナーを開催しました

2019年度第2回KRセミナー「セネガルにおけるスーフィズム・タリーカ・聖者信仰」を開催しました。

【日時】7月28日(日)午後2−6時
【場所】上智大学四谷キャンパス上智大学四谷キャンパス2号館6階2-603(総合グローバル学部会議室)

【発表者・タイトル】
池邉智基+末野孝典(ともに京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・院生)「セネガルにおけるスーフィズム・タリーカ・聖者信仰に関する概況」

池邉智基「ムリッド教団の信徒による「献金 addiya」をめぐる推論過程―托鉢と説教の場に着目して―」

末野孝典「イブン・アジーバの存在一性論理解―カブダの語に着目して―」

【研究会の報告書】

2019年7月28日、上智大学研究機構イスラーム研究センター、京都大学イスラーム地域研究センター、科学研究費補助金(基盤研究(A))「イスラームおよびキリスト教の聖者・聖遺物崇敬の人類学的研究」、科学研究費補助金(基盤研究(A))「イスラーム神秘主義の構造的理解:スーフィズム・タリーカ・聖者信仰複合現象の解明」および京都大学ケナン・リファーイー・スーフィズム研究センター主催によるスーフィズム・聖者信仰研究会が開催された。参加者は20名弱を数えた。

【概説】「セネガルのスーフィズム、タリーカ、聖者信仰に関する概況」
冒頭、本日の研究発表者でもある池邉智基、末野孝典両氏から、9月実施予定のセネガルでの共同調査準備を兼ねた概説の時間が取られ、活発な質疑応答がなされた。

【第1報告】
報告者:池邉智基(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程)
題 目:「ムリッド教団の信徒による「献金 addiya」をめぐる推論過程:托鉢と説教の場に着目して」

池邉氏はセネガルのスーフィズム教団であるムリッド教団において「バイファル」と呼ばれ、礼拝や断食をせず、労働をすることを重んじる一派について発表を行った。具体的には、路上での托鉢の声掛けや、犠牲祭などで献金を募り、教団の歴史を語る行為を通じて、どのように指導者のメッセージが伝達され、信徒らによる献金等の行為が理由づけられるかに注目した発表であった。とくに、その場での語りの分析を中心に据えることで、托鉢や説教の場において言説伝統として献金をめぐる行為が理由付けられ、競技場に明言されない「労働の教義」が人々に内在化される様子を描き出す可能性が示された。これに対して、質疑応答においてはtravailに「労働」という訳語を当てることによって研究者の教義理解が限定的になってきた可能性が指摘された他、アサドに由来する言説伝統概念を語りの分析に援用することについて主に人類学者から多様な意見が出された。

【第2報告】
報告者:末野孝典(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程)
題 目:「イブン・アジーバの存在一性論理解:カブダの語に着目して」

末野氏は、イブン・アラビー学派の思想的広がりを俯瞰する研究の一環として、先行研究の空隙となっている近現代の北アフリカ、西アフリカに注目する研究を進めるべく、イブン・アジーバの「カブダ(一握り)」概念の用法に着目して発表を行った。イブン・アジーバは、18~19世紀モロッコのスーフィー思想家であり、セネガルを含む北・西アフリカのイスラーム知識人に影響を及ぼした人物である。まず、末野氏はイブン・アジーバの宇宙論において、イブン・アラビー学派に一般的な五層構造論ではなく、マッキーやガザーリーらの提示した三層構造論を援用したことを示した。次いで、イブン・アラビーの存在一性論は絶対一者の存在とそれ以外の被造物、また両者をつなぐ「第三のもの」という概念からなり、クルアーンにおいて被造物の始終極点を担う語として用いられる「カブダ」は、絶対一者であるアッラーが自身以外のすべての被造物を生み出す始源の場であり「第三のもの」であると解釈される点を確認した。最後に、イブン・アジーバは、アッラーが「一握りよ、ムハンマドとなれ」と命令を下すことで、最も完全な存在者であるムハンマドがあらゆる被造物の存在原型として現れるという意味で「ムハンマド的一握り」という概念を用いており、これが絶対一者と被造物をつなぐ「第三のもの」として機能する術語であることに、イブン・アラビーの思想との連続性を見出すことができるとの主張がなされた。発表に対してはイブン・アジーバの用いる諸概念の確認を始めとして、思想研究者を中心に諸種の質問やコメントがなされた他、「イブン・アラビー学派」という概念についても検討が加えられた。

(文責:内山智絵・上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程)

2019年度第1回KRセミナーを開催しました

【日時】2019年7月7日(日) 13:30~17:30
【場所】上智大学四谷キャンパス 2号館6階2-603(総合グローバル学部会議室)

【プログラム】
赤堀雅幸(上智大学) 「趣旨説明」
私市正年(順天堂大学) 「イスラーム聖者の概念の多様性と展開:マグリブ史の文脈から」
赤堀雅幸(上智大学) 「イスラーム聖者崇敬研究の目配りと見通し」
小牧幸代(高崎経済大学) 「イスラームにおける聖遺物崇敬研究の理論化に向けて」
藤原久仁子(甲子園大学) 「カトリックにおける聖人崇敬研究の射程」

【主催】

科学研究費補助金・基盤研究(A)「イスラーム神秘主義の構造的理解-スーフ

ィズム・タリーカ・聖者信仰複合現象の解明」

科学研究費補助金・基盤研究(A)「イスラームおよびキリスト教の聖者・聖遺

物崇敬の人類学的研究」

上智大学イスラーム研究センター(「現代中東地域研究」上智大学拠点)

京都大学イスラーム地域研究センター(「現代中東地域研究」京都大学拠点)

京都大学ケナン・リファーイー・スーフィズム研究センター

タリーカ論研究会

タリーカ論研究会を下記の通り開催いたしました。

【日時】2019年3月17日(日)13:00-18:00
【場所】上智大学四谷キャンパス 2号館6階2-603(総合グローバル学部会議室)
【発表者・タイトル】
井上貴恵(お茶の水女子大学)「スーフィー教団における教義の継承」
今松泰(京都大学)「アナトリアにおけるタリーカ」中西竜也(京都大学)「中国におけるタリーカ(門宦)」
高橋圭(上智大学)「近代エジプトおよび現代アメリカにおけるタリーカ」
丸山大介「研究史に見るタリーカ概念-スーダンを事例として」

2018年度第5回KRセミナーを開催しました

 

【日時】2019年3月13日(水)15時~18時

【場所】京都大学吉田キャンパス本部構内総合研究2号館4階会議室(AA447)

【発表者・タイトル】Carl ERNST (ノースカロライナ大学) “Poetry, Scripted Meditation, and Creation Narrative : Sufi Additions to the Yoga Practices in The Ocean of Life.”

【発表者・タイトル】Fabrizio SPEZIALE(フランス社会科学高等研究院)”Yogis, Persianate alchemy and medicine in South Asia”

【発表者・タイトル】Somdev VASUDEVA(京都大学)“Systems of Wheels (cakra), Lotuses (padma) and Circles (maṇḍalas) in Esoteric Śaiva and Śākta Yoga”

【共催】京都大学ケナン・リファーイー・スーフィズム研究センター(KR)、京都大学イスラーム地域研究センター(KIAS)、大学共同利用機関法人・人間文化研究機構(NIHU)京都大学拠点、上智大学イスラーム研究センター(SIAS)、大学共同利用機関法人・人間文化研究機構(NIHU)上智大学拠点、京都大学南アジア研究センター(KINDAS)、科学研究費補助金・基盤研究(A)「イスラーム神秘主義の構造的理解-スーフィズム・タリーカ・聖者信仰複合現象の解明」、科学研究費補助金・基盤研究(B)「地中海周辺地域における聖者・聖遺物崇敬の人類学的研究」